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2011-12-18

元春「予言どおりッ(キラッ」

九州征伐、吉川勢の大将は不在ながらも順調に端城撃破中。
今回は小倉で療養中の元春のところに人が集まってきたときの話。


吉川元春、九国の弓矢の予言のこと

今度賀春の嶽を取り囲むという軍評定について、小早川隆景から使者として、
安国寺並びに渡辺飛騨守が小倉にいる吉川駿河守へと遣わされた。
やがて元春が対面し、元春の病気の様子を見に来ていた益田越中守・吉見三河守や
そのほか雲石の兵たちとともに、饗膳を振舞われて四方八表の話が始まった。

安国寺恵瓊西堂が、
「島津家は九州で数年間武威を奮っていましたが、来春関白秀吉公が御出馬されれば、
一門の根を絶やして葉を枯らしなさるでしょう。
島津の居城の鹿児島の城は構えもそれほど堅固ではないと言いますから、
一日あればたやすく破れるはずです」と言うと、
皆も「いやごもっとも。きっとそうなるでしょう」と答えた。

元春はすべて聞いてから、口を開いた。
「私はそうは思わない。もっとも、秀吉が終わりより西の兵を率いて発向されれば、
島津が戦に負けるに決まっている。
秀吉も数年かけて薩摩を攻めるのであれば皆が言ったようになるだろうが、
いまだ関東さえほとんど手にしていないのに、九州に月日を費やして攻め取るようなことはあるまい。
まず天下統一を成し遂げることを第一にお考えだろう。

島津もまた無双の良将だ。やすやすと打ち負けたりはすまい。
おそらく薩隅両国の境で衆目を驚かす一戦をして、それから降参を請うだろう。
降参を申し出れば、秀吉も島津に対してさほど遺恨があるわけでもなし、お許しになるはずだ。
島津もいかに勇ましいとは言っても、現在の秀吉の武威にはかなわず、
一戦してから降伏して、本国の薩隅を安堵する策を練っていると思う。

薩摩がもし本土に位置したとして、四方の隣国から攻め入られれば、
島津もたちまち滅び果てるかもしれないが、実際は九州の南の端だ。
肥後・日向の二方面からしか攻められない。
とりわけ、肥後口にはサシキ(佐敷)・ミナマタ(水俣)という、
蜀の剱閣よりもなお険しい難所があって、大軍が簡単に攻め入れる場所ではないという。
日向から大隅に入るにも、これまた難所が多いそうだ。

国柄もよし、島津兄弟が勇ましいので兵たちもまた強い。
国と将と兵とが一丸となれば、いかに秀吉が大軍だとはいっても、容易に攻め滅ぼすのは難しい。
島津は、切り取った国さえ渡せば、本国は安堵する条件で和睦できると踏んでいるだろう。
この予想は十中八九外れないと思うぞ」

安国寺は、「そう聞けば、そういうこともありましょうな」と言って退出したが、
結果を見ると、ことごとく的中したのだから驚いた。


以上、テキトー訳。

元春……体調が思わしくないのに何やってるんですか。ホント養生してください。

元春ageのカンペキ作り話臭がするけど、予言と言うか予測だよね。
それもものすごく理詰めで来るとこはさすが元春。文学アニキ。
長々と大演説をぶっこくのはやはり血筋なのか。それとも軍記物の常なのか。

実際の元春の自筆の手紙も長い。しつこい。特にお説教系。
それを受け継いだのか、元長も広家も長い文書をよく書いてる。自筆で。
元春の手紙で面白いなと思ったのは、広家宛の手紙。
「おまえはどうせ父さんの言うことは聞かないんだろうから、母さんからの書状を読みなさい」
「おまえはこう言われると気に入らないかもしれないけど」
なんて感じで、けっこう子供の気持ちになって考えてるんだな、というか、
子供に反発される現代の父親像まんまでニヤニヤできる。
まあ、反発されても元春は受けて立つしちゃんとお説教をするんだけどね。
広家がちょっと折れたら、それに乗じて服装の注意とか座敷での態度への苦言とか畳み掛ける。
大人になり当主になり父となった広家が、家中の者に
「言葉遣いを普段からちゃんとしなさい」とか申し渡してるんだから元春の教育は偉大だよね。

今更だけどこのときは益田・吉見は吉川勢に編入されてるんだね。
吉見は隆元の娘の嫁ぎ先だから本家の管轄だと思ってたんだけど、山陰側だからかな?
このへんのときの縁が続いて、広家次男の彦次郎が後年吉見家に養子入りしたんだろうか。
益田さんは元春の娘婿だけど、いつの間にか本家の重臣になってるしな。
ここんちの家臣団編成がイマイチよく理解できない。
てか、益田と吉見ってもともと大内所属で、領地が隣り合ってて
境目の件でちょっと仲ワルだったんじゃないっけか? また調べてみよう♪

ああ、次はいよいよ元春の最期かぁ。
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