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2012-06-26

人妻奪取の作法

えっと、立花何某が最愛の妻を亡くして泣き暮らしているところまで読んだ。
途中のお経の話はまるっと読み飛ばしてます(*`∀´)、<ペッ マンドクセ
今回ようやくタイトルの「弥太郎」登場だね。


塩売弥太郎、立花を殺すこと(4)

その後立花は出家遁世して、山寺を回り、妻の後生を弔おうと躍起になっていた。
一族郎党たちは、「なんとも嘆かわしいことだ。
昔から軍事に携わる身の上の者が、妻と死に別れたからといって、元結を切り、出家した者がいるだろうか。
もし千に一くらいはその例えがあったとしても、よいことではないと自然に反省するものだろう。
こういうことこそ、北の方が今わの際までくれぐれとよろしくと言い置いていたのだ」と、
あれこれと制止した。

また一族たちは、「独り身でいるからこうして嘆きばかりがいや増すのだろう。
どんな者でもいいから、姿の美しい女を探し出して宛がえば、慰めとまではならなくても、
情が移れば心も変わる世の中なのだから、亡き妻への想いも少しは軽くなるだろう」と考えた。
このことを立花に諌言しても、頭を抱えてしまってなかなか耳にも聞き入れてくれない。
法師のような仙術がないので魂のありかを探し出すつてもなく、
反魂香も焚けないので煙に現れる姿を見ることもできず、
せめて夢でもいいからその面影を見たいものだと枕に頭を預けても、
物思いに胸がふさがって、少しも安眠できない。
日ごろは春の夜の短いのを惜しむものだが、明け方を告げる鳥の声が遅いと言ってはそれを恨み、
なかなか暮れていかない夏の夕暮れ時を過ごすにも、
蛍が明りを点すことすら自分の身になぞらえてしまって、堪えがたい様子であった。
とても哀れなものに思えた。

昼は堤婆品三十三品を読み、夜は阿弥陀の宝号を唱えて、女犯肉食を絶って二年が過ぎたころのことだ。
立花は宇佐八幡宮へ詣でたが、近隣の者たちが見物しに出てきた中に、
この国の植松というところの塩商人の弥太郎という者の妻も友達に連れられてきて見物していた。
この女を一目見るなり、立花は居ても立ってもいられない恋路に踏み惑い、
呆然として、他に目をやることができなくなった。
供にいた侍たちは、「何をそんなにつくづくと眺めていらっしゃるのですか。
もう日も暮れてしまいます。早くしましょう」と諫めたので、立花は仕方なく宇佐八幡へと詣でた。

さて宝前に来ると、鍔口を丁々と打ち鳴らし、
「これまでは武運長久を願ってきたが、今日はそのことではない。さきほど見かけた女のことだ。
袖の涙の雨とのみ、ふるの小篠の霜を経て、一夜の契りを結ばせてほしい」と、
恋慕の情に想い沈んで、礼拝を済ませた。

立花は身近に召し使っている若党を一人呼び寄せて、
「さきほど植松で見かけた女がいる。年齢は二十八歳くらいで、こんな衣を着ていた。
その女がどこへ行ったか、跡をつけて見てきてほしい」と言いつけた。
若党は急いで走っていって見回したけれども、神頼みの験もなかったのか、
どこが女の住まいなのか見分けがたく、
どこに行ったかもわからないので、跡をつけていくこともできなかった。
しかし主人の言いつけをたよりに行ってみてみれば、
その女は植松から二、三町ほど山の方に行ったところに、
松の柱に竹を編んだ垣根をしつらえた、野花の咲く軒の屋根の家、
雨露もしのげなさそうな粗末な小屋へと入っていった。

この若党はすぐに近辺の家に立ち寄って、なんとなく最近の話などをしていたが、
少ししてあの女が入っていった家の主人の名を尋ねた。
その家の主は「あれは塩売りの弥太郎という者の住まいです」と答えた。
若党が「あの女はどんな縁の者だ」と問うと、主人は話し始めた。

「父は下賎の者ですが、母は藤原氏の出身だと聞いています。
祖父の代に、大友のせいで所領を横領されてしまい、このあたりに親しい知人がいるので訪ねてきて、
近年はここで蕨を摘み、田を耕して、露のような命を永らえています。
彼女の母も身分の低い者と一緒になって、あの娘をもうけました。

娘は容姿も美しく心栄えもよかったので、母は身分の高い人に嫁そうと考えました。
母親は、『こうして時代が変わってこの身が落ちぶれてしまっても、
この娘はこの世の普通の人ではないようで、人から心が美しく愛嬌のあるところを好まれて、
そのあたりの人とはずいぶん違うようね。
こんなに貧しいのに、昔の羽振りがよかったころのような心の余裕があって、世間にすれたところもない。
この娘には卑しい家業をさせないようにしよう。願えば幸福がやってくるというものだわ』と、
ずいぶんと世話をしました。

父は、『私たちのような卑しい身分の娘を諸侯大夫の妻にしたいと思ったところで、できるわけがない。
これがきっと世に言う“鼠が娘をもって月を婿に取ると言う”というやつだろう。
似た者が友となるのが世の習いだ。私の婿には、同じような稼業の者こそがふさわしい』と、
強引に娘を塩売の弥太郎のもとへと嫁がせました。

この娘は、期せずして卑しい身分の夫をもったので、手ずから食べ物をとって夫の器に盛ったり、
また幅の狭い麻衣などを解いて洗うときに、気をつけてはいても、
こうした下賤のものの勝手がわからずに、衣の肩を破ってしまったりもしました。
父は、『あれを見てくれ。身分不相応なことばかりを習ってきて、
私のような者が世を渡っていく仕事をまったくわかっていない』と大いに怒りましたが、
母はこれにつけても昔のことを思い出して泣くばかりです。
『見目がよいのは幸福の兆しなのだから、身分のある人に娶わせようとしていたのに』と、
父の計らいを世にも恨めしく思い、いつも嘆いていました。

しかしこの娘は賤しい弥太郎であっても夫婦の礼をおろそかにはせず、あれこれと世話をしています。
その稀有な心栄えこそがありがたいものだと、周囲の者たちは話しております。
これほど容姿が優れた女が、こんな賤しい者の妻となったことがいけなかったのです」と主人は語った。

この若党はそれに相槌を打つと、主君のもとへと帰っていって、このことを伝えた。
立花はそれは嬉しそうに、すぐに宇佐八幡から下向し、若党たちに言いつけて、
弥太郎が塩を売りに出た隙をうかがって、その女房を盗み出させた。
女房は「これはなんとしたこと」と茫然自失した。
「白玉か何ぞ(白玉か何ぞと人の問いしとき露と答えて消えなましものを『伊勢物語』)」
という和歌もこういう状況なのだろうか、「露と答えて消えてしまいたかった」と、
飛鳥井の舎人が問うた昔のことまで、今は自分の身の上に降りかかり、
盗人に攫われるなんあまりにもひどいと、悪夢のなかにいるような気分だった。
娘はどうしても歩こうとしなかったので、若党たちは家の近くにしばらく潜んでいて、
やがて足がつかない馬に乗せて連れ去った。
娘は、王昭君が胡国への旅に出された唐土の言い伝えの昔のことまで、自分の身に積まされるようであった。


以上、テキトー訳。続くよー><

おい立花、最愛の女房と死に別れたら他の女とは添わないんじゃなかったんか。
頭も丸めたくせに、なに一目惚れした人妻かどわかしてんの。かなんわーwwwww
あと神仏に「一発やりたい」って願うのはどうなの。僧侶の姿で何願っちゃってんの。
当主としてとか以前に人としてどうなのwww

やっぱりそれなりに身分があっても、武士ってのは夜盗山賊と似たようなものなのかもね。
夫と別れさせてから妻に迎えるとかじゃなくて、いきなり攫うんだからすげーわ。
これがこの時代のスタンダードな作法……ではもちろんないんだろうが、
それくらいはっちゃけてるというか荒々しいもんでも、別に驚かなくなってきたよ。

輝元の人妻強奪? だから何?
その後お家騒動が巻き起こったりせずにうまいこと収めてるんだからいいじゃない?
同じようなことを繰り返してるわけでもなし、
子供もポコポコこさえてるわけだし、その子達も大事にされてたわけだし、
それはそれで結果的に丸く収まったんじゃねえのって。

そんなわけでこの夫婦はどうなるのか、次回以降読んでいくよー。
てかぶっちゃけ、タイトルに結末が出てる気もするけど気にしな~いΨ(`∀´)Ψ
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