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2012-02-21

清正と三成と火花

だいたいの流れ:
小西に先を越され、上陸から都入りまでイイトコ見せられなかったものの、その後は
加藤(清)無双で朝鮮帝王兄弟を捕らえる→明の勅使にギャフンと言わす、まで読んだ。


加藤主計頭都へ帰り入ること並びに清正夜討ち批判のこと(上)

こうして清正は同(文禄二年)二月下旬に長橋を出立し、
十六日行軍して都より手前の川耳に陣を構えていた。
鍋島加賀守はその夜にじかに都へと入った。
セルトウスは清正の郎党の津田三四郎という者に預けられていたが、
どうしたことか、その夜にセルトウスは忍んで逃げ出してしまった。
清正は怒りをあらわにしたが、どこへ逃げたのかもわからないのでどうしようもなく、
翌日に清正も都へ入り、帝王兄弟やその他の捕虜たちを、石田治部少輔やそのほか三奉行、
そして宇喜多中納言をはじめとして日本の諸将に見せた。すると皆、清正の勇に感歎したのだった。

ある説では、加藤主計頭清正が都入りすると、日本の諸将は
「はるばるオランカイまで行き、そのなかでも朝鮮の帝王兄弟を捕虜にしてきたことは、
勇といい智といい文句のつけようもないもので、さらにこれは他に類のない忠節だ」と大いに感服したという。
宇喜多中納言をはじめとして、清正を招いて饗応をすることになり、
次第に順番がめぐって、石田(三成)が清正をもてなす番になった。
その日は美酒も数辺めぐったあと、石田が四方山話をし始めた。

「ここに諸軍勢が籠城していて難儀なので、なかなか思うように羽も伸ばせない。
というのも、開城のこちらのほうに、河南勢が数十万で陣取ったのだ。
また河の向こうには万郎耶が三十万騎を率いて陣をすえて睨みを利かせていたから、
日本勢は実に籠の中の鳥、網の中の魚のようだった。そのうえ兵糧の補給もないのだから、
そのまま籠城していても飢え死ぬのを待つだけだ。
そうなるよりは一矢でも報いようと、あの四十万に及ぶ大軍を相手にしたところで、
まともに戦えるわけがない。この状況では、まずは釜山海まで退却するべきだと思う」

加藤はこれを聞いて、「私はまったく同意できない。
朝鮮征伐のために渡海してきたのだから、敵が大勢だからといっておめおめと退却するべきではない。
実際兵糧の調達に難儀して引き退くとしても、ともかく日本へ使者を遣わして
太閤へそのことを申し上げ、お許しを得てからの話だろう」と答えた。
石田と加藤はもとから仲がいいとは言えない間柄だった。
治部少輔はせっかちな男なのでたちまち顔色を変え、加藤に食ってかかった。
「確かにそれはそうかもしれない。しかし日本に伺いを立てている間、何を食えばいいのだ。
使者が往来している時間が待てるのか」
清正は、「食べるものがなければ何も食わずにいればいい」と答える。
加藤遠江守は「砂を食っていれば問題ない」と言いのけた。

そのとき清正が「さて、数十万の軍勢が幸いにも川のこちら側へ渡って陣を構えていたのを、
なぜ追い崩して跳ね除けなかったのだ」と声高に言うと、
石田三成は「味方は少数しかいないのに、どうやったら十万の大軍をやすやすと追い散らせるというのか」
と激昂する。
清正は「どうということはないだろう。私なら一万の手勢でたいした手間もかけずに、
一刻ほどの間に切り崩して敵勢を皆川水へと追い込んでやるぞ」と言った。

石田は「そんなに簡単だと言うなら、清正の手勢だけで追い崩せばいいではないか。
これに関しては鍋島勢も同意していないようだ。
ほかの諸将からの加勢も一人もいらんのだろう」と言い募る。
清正は、「他人に協力してもらって切り崩しても清正の勇にはならん。
今に見ていろよ、河南勢の首をことごとく刎ねて実検に入れてやるぞ」
と荒々しく言い捨てて、その座を立った。
夜討ちで仕留めてやろうと八千の手勢に出陣の用意をさせていたので、諸将は数百ずつ援兵を遣わした。

さて清正は夜半に敵陣へと押し寄せたが、
唐勢はまさか敵が攻めてくるとは思っておらず油断していたようで、
夜討ちに気付く者もなく、皆静まり返って眠っていた。
蝋燭が多数灯されていて本陣と思しきところに近づくと、清正はドッと鬨の声を上げる。
敵が慌てふためいて騒いでいるところに、清正が大将の万郎耶を切り伏せてしまうと、
清正に従っていた軍兵たちは我も我もと打ってかかり、皆分捕り高名を果たした。
清正は高いところに上って祐筆を四、五人呼びせ、諸将からの援兵に対して「
首いくつ討ち取った手柄は明らかである」と感状を出した。
陣の後ろを見ると、蔵がいくつか据えられていて、その中には米や大豆が数万石備蓄されていたので、
牛馬に載せて都へ持ち帰り、石田をはじめとして諸将に分け与えたという。

この説の言わんとするところを考えてみると、清正はさすがに強将なので、
河南勢十万余騎をわずか一万騎で夜討ちをして勝利を得たというのは間違いないようだ。
さもありなん。しかしこれは清正の家臣たちが主君の勇を強調するために誇張したものだろう。
その根拠はというと、そのとき都に籠もっていた将たちも、皆清正に劣らぬ智将・勇将であったからだ。

まず宇喜多中納言秀家は、太閤が朝鮮へ派遣した諸将のなかでも、
自身の代理として大将の名乗りを許した人である。
この人はまだ三十歳にも満たない将なので、ほかの将に比べると戦功そのものは少ないけれども、
秀吉公がかりそめにも諸将への命令を司らせたということは、それ相応の勇智を備えていたということだ。
とりわけ後見役としてつけられていた叔父の宇喜多七郎兵衛尉入道安心法印は、
かつて何度も勇を顕してきた大の剛の者で、兄の和泉守にも劣らぬ勇将である。
将としての器なら、清正にも引けを取らないだろう。

また小早川中納言隆景卿は、朝鮮へ渡した諸将の後見のために太閤が差し遣わしている。
まだ十七歳のときに芸陽の厳島で三浦越中守と自ら鉾を交え勇を顕してからというもの、
智計謀略は諸人に優れ、勇もまた当世の諸将に勝っている。
先日河南勢が小西のあとを追って都へ攻めかけてきたとき、開城に陣取っていたので、
石田治部少輔・大谷刑部少輔・増田右衛門尉から
「そこを引き払って都に集まるように」と再三言われた。

しかし黄門隆景は「小西を敵が追い立てて攻めてこようとする勢いに怖気づいて、
敵の旗先も見ずに都に引き返してしまえば、治承の昔の平惟盛と同じだ。
ここで見捨ててしまったとあれば、大友の二の舞となるだろう。
敵をこちらへ引き付けて一戦してからなら、そちらの仰せに従おう。
日本を出たときから命は太閤に捧げたものと思い定めている。
この城へ河南勢を引き受けて防戦してかなわなければ切腹することになってもいい。
ただ逃げ出すことだけは承服できない」と返事をした。

そのとき三奉行はまた使者を送った。
「これは隆景の仰せとも思えません。
多数の日本の諸将の後見をするようにと秀吉公が思し召されているというのに、
黄門隆景が我が身一つの勇と世間体ばかりを気になさって、
大局の合戦の勝敗に心をかけないのはご不覚の至りだと思います。
それは千や二千の勢の対象を務める者の考えではないでしょうか。
それも勇一辺倒の侍大将なら、血気盛んな勇者と言うこともできましょう。
しかしこれはまた猪武者とも申すものです。

隆景がその地で一戦すれば、たとえ何度かは勝利を納めても、いかんせん多勢に無勢、
最終的には攻め滅ぼされてしまいます。
今は小西が城を落とされ、敵が勝ちに乗っているというのに、このうえまた隆景まで敗北してしまえば、
どれだけ考えても、これからの日本の勝利はないでしょう。
ですから、日本の日本の軍事の要は、隆景を置いてほかにないのです。
強弱剛柔全備の隆景がこのように言うのは、きっと天魔の仕業でしょう」
としきりに言ってくるので、隆景はこの説得に屈服して、開城を引き払って都へと引き揚げた。
このときでさえこんな風に考えていた隆景が、一戦で大勝利した後だというのに、
何の恐れがあって都から釜山海に退却しようなどと言うだろうか。


以上、テキトー訳。続く。

景様がなじられるって何か新鮮……ドキドキ。
でも景様のストレスゲージ高まってそうやね。おおコワイw
三奉行の隆景説得の詳細が、前に出てきたのと違うような気がするんだけど、
そこんとこちゃんとツメなきゃだめじゃない、正矩。

でもまあ今回は、清正と三成が可愛かったのでちょっと満足w
ガキみたいな喧嘩してんのな。
そもそも軍記でしかも「一説によると」って但し書きされてるから信憑性はアレだけども。
そんなのどーでもよーい!
「なんで敵追っ払わねえんだよ」「るせえ。多勢に無勢でどうしろってんだ」
「俺なら手勢だけで追っ払うね」「言ったなてめえ。吐いたツバ飲まんとけやコラ」
と、売り言葉に買い言葉で夜討ちをかけることになる清正。
あれ、これじゃ子供ってより893だな。まいった。

でも同輩相手にアツくなってる三成って微笑ましいよね。
個人的に冷徹な能吏のイメージがあるから、清正みたいなタイプが突っかかってきたら
ガン無視決め込みそうに見えるんだけどね。それが子供の喧嘩レベルの応酬www
たいへんおいしゅうございました。

次回も続きで諸将のことが書かれてるよ! ようやく広家とか福島正則とかの話題が出るよ!
たぶんチラッと見たところ、黒田も登場! やったねタエちゃん!

さてこの下は愚痴。



fc2とIMEのご乱心が重なった……orz
変換がスムーズにいかないのと更新しようとすると本文が消えるのでイライラしっぱなしだよ!

思えば朝からツイてなかった。最寄り駅で民主党の代議士が街頭宣伝してやがった。
朝から音量もしぼらずにうるせえこと。チラシ撒きも改札前で通勤の邪魔してんのか。
民主党の分際でよくも労働者の前に顔出せるもんだ恥知らず。この上なく不快だ。
しかも当選前は名前より党名の方が目立つように書かれてたのに、
今は注意深くポスター見ないと何党なのかもわからないデザインになっとった。
そんな小細工で有権者騙せると思うなよこの詐欺師が。
腐った生卵ぶつけてやりたい。
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