FC2ブログ
2012-03-14

70年代少女マンガ風イメージで脳内再生推奨

タイトルが不穏? 読めばわかる、かも。

だいたいのあらすじ:
朝鮮再征でいきなりピンチに陥った蔚山を、寡兵で救った救援軍。
特に広家は大活躍だったよーーー! わっほーい!!!


加藤清正、馬印を吉川広家に進めらること

河南勢を一戦で下して退却させると、日本の諸将は会議をして、
もし敵が近辺に逃げ延びてコチラの隙をうかがっていようものなら、
臆病神が敵に取り憑いているうちに攻め寄せて蹴散らしてやろうと、二千や三千ずつの大物見を出した。
しかし敵は皆逃げ散ってしまい、一日やそこらで行ける距離の内には足跡すらもなかった。

「しばらくは敵が寄ってくることもあるまい。急いで蔚山の城普請を終わらせてしまおう。
もし敵が先日の負け戦を無念に思って、本国の唐に加勢を要請し、新しい兵を入れて攻め寄せてきたら困る。
味方は小勢なのだ。いつかは城を落とされてしまうだろう。
兵は地形によって強くなるという。堀を深く構え、累を高く築いて、
小勢の味方でも敵の猛勢を凌げるようにしよう」と、諸将から人数を出し、昼夜を問わず工事を急いだ。

加藤主計頭(清正)は並河金右衛門を差し出した。
吉川侍従(広家)は山県清右衛門を出していたが、この二人の家臣が毎日会ううちに、
いろいろと話をするようになった。
あるとき、並河金右衛門が山県に向かってこんな話をした。

「それにしても先日、蔚山を唐勢が取り巻いたときは、あなたの主君の侍従広家は、
何を見切っていたのだろう。
広家が一番に敵陣に切りかかったから、河南勢百二十万騎は瓜のように潰れて散り散りに逃げていった。
これはひとえに広家の武徳の至りだろう。

清正は常々こう言っている。
『今回蔚山の篭城の運が開けたのは、吉川広家が敵の機を察して、
味方との約束のときを待たずに切りかかっていったからこそだ。
清正の命を救っただけでなく、和漢両朝の戦で我が国の軍が勝利できたのも、広家の勇と智のおかげ。
広家はたった二、三十騎で懸かっていったのに、敵の百二十万騎がその小勢に恐怖して退却するはずがない。
きっと敵の退きそうな機を暗に察したに違いない。
これは人智の及ぶところではなく、天照大神、並びに八幡大菩薩があの人に乗り移ったのではないだろうか。

それはともかく、この清正にとっては、先に言ったように命の恩人だ。
我が身命を投げ打ったとしても、この厚恩に報いることはできない。
そこでだ。先日、広家が一番に敵に懸かっていったとき、蒲の槌の馬印だったが、
これは遠目に見ると蜻蛉のように見えてあまり目立たない。
私の馬印のババラなら、目の届く範囲には、清正の馬印とはっきりと見える。
もし広家がこの馬印の台を欲しいと思ってくださるなら、差し上げたいと思う。

というのも、旗や馬印は軍神の乗り移りなさる物だ。
軍神の拠り所とは、人の身にたとえれば命のようなものである。
私の命の救い主には、私もまたこの感謝の念を、軍陣の命とも言うべき馬印を捧げることで顕したいと思う。
しかし私は、広家がどう思っているかもわからない。

もし広家が私と同じ思いでいてくれたら、この主計頭、
広家とは血を分けた同胞のように思い交わす印に、私のババラ印を差し上げたい。
もちろん同じ色では紛らわしいだろうから、私のババラは白いので、広家は色を変えればいいと思う。
でも広家がどうお考えなのかも知らない。
並河は山県と毎日集まって、あれこれと話をしているだろう。
私の思いをそれとなく話題にして、山県の見解を聞いてきてくれ』と、こう仰るのだ。

このことについて、どうだろう。
広家のご内意のほども知らぬまま、清正から差し上げようとは言い出しにくいのだ。
もし、もし清正が考えているように広家も思ってくださるなら、
清正はそれこそ踊りだすほどに大喜びするだろう。
一命をさえ投げ打って協力したいと心の底から願っているので、何かおかしな企みがあるあるわけではない。
山県殿、このことをよくよく理解して、どうかうまく申し上げてもらえないか」

山県清右衛門はこれを聞いて、
「なんと、清正公はそのようなご内意でいらしたのか。
広家に申し聞かせれば、身に余るご芳志を喜ぶはずだ。
あなたのお話になったことは、この私がしっかりと心得て、すぐに話を通して参ろう」と立ち帰り、
広家様へこのことを話した。

広家様は「私も清正のババラはすばらしい馬印だ、どうにか譲っていただきたいと思っていたところだ。
しかし私など半ば狂ったような男だから、色を変えたとしても、
同じ意匠を用いるのは許されないと思っていた。
願ってもしかたがないと思ってこれまで過ごしてきたのだ。
それを、清正がそんな風に考えていてくれたのなら、私の胸中の気後れも晴れた。
このことを並河に伝えよ」と言う。
山県は翌日、また普請の現場に行って並河を待っていると、すぐにやってきた。

ひとしきり時候の話題を終えて、山県は
「それで、昨日仰っていたことを広家に伝えたところ、
『以前から望んでいたことだ。とりわけ、清正が水魚の約束を交わす印と仰ったというのは、
実にありがたいお心だ』と、このことをきちんとあなたにお伝えするように、との内意だった」と話した。
並河は「主計頭の気持ちをお伝えして、広家がご納得されたとは、清正も喜ぶことだろう」と、
夕方に自陣へ帰ると、清正に山県の返答を伝えた。

「では広家も前から私の馬印が欲しいと思っていたのだな。うんうん。
そうでなければ、今回私がこういう申し出をしたからそう答えたのかもしれないが、それでもいい。
こうなったら並河よ、広家の陣へ行ってこの清正の所存を、仲良くしている山県まで、
『清正の申し出を聞き届けていただいてありがたい。
清正は広家のご内意を聞いて、確かに承知し、たいへん喜んでいる。す
ぐに馬印を差し上げに参ります』と言え」

清正にこう急かされた並河は、広家様の陣所に赴き、また山県を呼び出して顔を合わせると、
言い含められたとおりのことを伝えた。
広家はすぐに並河に対面し、「清正のお申し出にたいへん感謝している」と丁寧に謝辞を述べて、
清正に宛ててこの通り返書をしたため、
きっとそのうち並河がまた馬印を持ってやってくるだろうと待っていた。

清正は自分の陣所で並河の帰りを今や遅しと待っていたが、並河が大急ぎで帰ってきて
「このようなお返事でありました」と言うのを聞くと同時に、
ババラの馬印の台を持たせ、自身は馬にまたがり、加藤右馬允・並河金右衛門尉、
そのほか手回りの若党を二、三十人ほど引き連れて、広家の陣所へと向かった。

「主計頭がババラの馬印をお持ちいたしましたぞ」と、案内役に告げる。
広家も丁重に出迎え、まずは陣所の内に招き入れれれば、清正もそれに応じて内に入り、着座した。
右馬允・金右衛門は庭の上でかしこまっていた。
清正が持たせていたババラの馬印を「ここへ」と命じると、並河が持って近寄った。
そして自らの手でこれを持って広家に渡すと、広家もそのまま受け取って、
「ご芳志の至り、かたじけなさは海山に比べても比べきれませぬ」と感謝を重ねた。

その後、饗膳を取り揃え、右馬允・金右衛門たちもその座に招き入れて、
陸産・水産の嘉肴珍味を尽くし、終夜酒宴を催した。
「弓八幡」をはじめとして、囃子も三番あった。
清正はひどく寄ってしまったので、ずいぶん遅くの明け方ごろに別れを告げて帰っていった。

このときから清正のババラは白く、広家の馬印は赤いものになった。
この二人は、武勇の面でも優劣つけがたいが、清正も広家もともに「師の卦」であったという。


以上、テキトー訳。

清正……おそろしい子……!(白目)
立派なお髭のイケメン武将なのに、思考回路は実に少女マンガのヒロイン風なんよね。
「あの方のお気持ちがわからない、わからないのよ……っ!」と
涙の粒をきらめかせながら小指を立てて走り去る清正を想像しましたwww
並河が帰ってくるなり馬印を自ら届けに行っちゃうとことか、
このころは取次役介した授受が基本なのに自分の手で広家に渡しちゃうとことか、
泥酔しちゃうとこもメチャかわええ~~~(*´∇`*)ハァン
あまりの嬉しさに尻尾振りすぎてバランス崩す犬みたいw

対する広家も「紫のバラの人」みたいなイケメンオーラがぷんぷんだな^^
いやこの場合、「赤いババラの人」か(うまいこと言ったつもり)。
清正の相手してて酔いつぶれたと書いてないってことは、広家は酒強かったのかもしれないね。
毛利家は元就が下戸だったらしいので酒のイメージがあんまりないけど、
輝元は酒好き確定っぽいし、広家も黒田長政・福島正則・立花宗茂あたりと仲良くしてて
酒に弱いってのは考えづらいよな。
まあ普通に外交やってて、酒に弱いとやってけない気がするよ、豊臣政権。

しかし並河、「それとなく話題にしてくれ」って言われてるのに、
清正の赤裸々なトキメキ☆まで大暴露しちゃっていいの???
まあ結果的に問題なかったっぽいけど。
これ、小中学生の女子が「気になるアイツが私をどう思ってるか、さりげなく聞き出してくれない?」
と仲いい友達に頼んだりするけど、そんなノリだよね。
その頼まれた友達が、噂のアイツと仲のいい男友達にうっかり
「あの子アイツのこと好きみたいなんだけど、アイツはあの子のことどう思ってるのかな?」
ってズバリ言っちゃうようなもんだよね。ドストレートだよ。さりげなくねえwww
結果的に両想いだったんだから、ウフフ、オッケー☆なのかしら。

あー。陰徳記の清正、キャラ濃くておもしろいわぁ。
次回は打って変わって、かなりギスギスしそうなお話。
スポンサーサイト



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

検索フォーム
カレンダー
06 | 2020/07 | 08
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
訪問者数