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2013-03-13

戦国武将の政治経済入門?

昼間暖かくて風が吹いてたと思ったら、なんだか嵐が来て去って行ったようだ……
なんなん。春の天候って予想がつかなくてたまにこわい。

さてさて陰徳記、大内家は当主の義隆が文化方面に入れ込んでしまい、
冷泉隆豊が諫言をするんだけど、いまいち手ごたえなしって感じだった。
今回はその隆豊さんのお説教、再び!という感じ。
またもや長いので分けるよ!


冷泉判官隆豊、諫諍のこと(上)

帝範には、「文武二つの道のうち、一つを捨ててはならない。
時によってどちらに重きを置くかは変わる。
武人・儒士どちらも廃れさせてはならない」とある。
それなのに都督義隆卿は武道を捨て投げ出してしまって、
ただ詩歌管弦のみに心を寄せ、全身全霊で打ち込んだ。
そればかりか、相良遠江守武任という奸臣を召し使い、何事も武任に任せてしまったので、
大内家の諸侍は皆この相良の奸邪を憎み、義隆卿に恨みを抱くようになった。
だからついには家之子の陶によって、無残にも殺されてしまったのである。

その武任は、もともと義隆の右筆であったが次第に出世し、
今は大内家の政道はすべて武任の胸先三寸となった。
どんな五逆十悪の罪人であっても、自分の肥馬の塵を望み残盃の冷に従う者であれば、
その悪行を咎めずにかえって善だと褒め称え、功もないのにみだりに賞を与える。
また百戦百勝の忠臣であろうと、自分におもねらない者には
その忠功を取り消して罪科があると言い募り、罪もないのに殺したりした。
それどころか、義隆卿に気に入られているのをいいことに、
陶・杉・内藤といった者たちを自分の風下に追いやろうとばかりしていたので、
たちまち大内家の一族郎党たちと仲がこじれてしまった。

冷泉判官はこの様子を見て、「相良の奸邪は間違いなく大内家滅亡のきっかけとなる。
その国が滅ぶとき、天は乱す者とそれにおもねる者とを与えるという。
今これを諌めなければ、私もまたおもねる者になってしまう。
孝行者は親におもねらず、忠臣は君主にへつらわないという。
過ちを見たらすぐに諌め、死を省みないのが忠の至りだ。
もし骨まで粉々にされても恨むつもりはない」と考えた。
あるとき隆豊は義隆卿の御前に行くと、とりとめもなく四方山話をした後に、謹んでこう言った。

「こう申すのも恐れ多いのですが、大内家の断絶のときがきて、
義隆卿の御運はもう尽きかけているように思えます。
それというのも、相良遠江守のせいです。
あの人の行いを見ていると、智は非常に浅いのに欲はとりわけ深く、
その心は非常に邪で、人の善行を見ては眉をひそめ、人の悪行を聞くと笑いを漏らしているようです。

実に、賊臣というものは、その禄を貪り取り、自分のために組織を動かし、
巧言令色して主君の心をとらえ、朝から晩まで栄華を競い、一日中利欲にふけります。
さらに主君にこびへつらって、自分より立場が上の忠臣を憎んで奸邪の思いを抱き、
自分より富める者を恨んで、昇進させたい者には便宜を図りその悪徳まで隠し、
反対に失脚させたい者には過ちばかり言い立てて善行を隠してしまいます。
主君に対してはご機嫌取りばかりして主君の心をつかみ、恩顧を望み、
表向きは主君の悪行ということにして自分の威を振るいます。
主君とともに楽しみに興じて後の災いを顧みず、
ついには主君が不義に落ちても自分が栄えようとする。
これが賊臣の振る舞いであると言い置いた昔の人の言葉は、今の相良のことに他なりません。

そして陶・杉・内藤などが申すことはどんなことであっても、
『どうして苔むした古流なやり方をするのか』と言って、
十のうち一つ二つさえも取り上げず、自分一人の考えで新法を出しています。
厳しい政治を行い、いにしえの例を変え日常を変えてしまう、
君が佞人を用いれば必ず天罰を蒙る、この文章はとっくにご存知ではありませんか。

何であっても、古流なものはそれが最適だったからこそ、
代々の聖主明君も唐尭虞舜の道をなぞり、延喜・天暦の後を追ってきたのではないでしょうか。
近いところでは先代の義興の御政道が正しかったからこそ、近国が武威に属したのです。
それだけでなく、公方義稙卿の御後見として十三年もの間京都でお暮らしになり、
天下の政も義興卿の口入があって管領や執事の邪政を正すことができたのです。
人は皆五月の涼雨のようだと喜び、細川右馬頭頼之以来の後見役だと、
世を挙げて仁政に感心したものです。

最近の新法の何が義興のやり方に勝っているというのでしょうか。
相良の仕置きは、王安石の新法と同じではありませんか。
父の道を変えないのが孝行だと言われてきております。
ですから、古流の義興の政道を見習うのがよろしいでしょう。
十七条の憲法は末代までのお手本です。
秦の李斯が古来からの聖賢の書を燃やしたのは、善政の例でありましょうか、
はたまた邪政の例でしょうか。

ご当家は律儀に古流を守っていれば、世の人もますます心服するものです。
それなのにあの武任は、町人や商人のようにすべて損得勘定だけを問題にして、
世を治め民を撫育する仁徳を夢にさえ知りません。

軍に財なくば士来ずといって、勇士・智臣を招くにも金銀に勝るものはないというのに、
そのためにほとんど財を投じることはなく、
逆に田楽や白拍子などのためには湯水のように金を使っています。
それどころか、花見のための別荘だといって九層の台を築いて千本の花を植え、
月見の山荘だといっては三山の峰を眺めながら四季の月を愛でるために、
珍しい植物や奇妙な石を集めさせています。

それによって民の仕事が増えて、本来の農耕に従事する時間が奪われてしまい、
民は貧しくなり国は空虚になり、町には痩せこけた苗だけが満ちています。
民を愛するには赤子を思うようにという言葉があるのに、
いったい何の恨みがあって国民を悩ませるのですか。

『尚書』には、『民は国家の根本であり、根本がしっかりしていれば国は安泰である』とあります。
民が疲弊してしまえば国は揺るぎます。
国が揺るげば将も必ず滅亡することになります。
『軍に財なくば士来ず』という言葉は、武任の考えとは雲泥の隔てがあります。

まず大将が贅沢を極めることなく、茅茨剪らず采椽削らずを旨とした時代のように、
倹約を基本にしなければなりません。
一人が倹約を知れば一家が富み、王者が倹約を知れば天下が富むといいます。
諸士は上から学んで奢侈にふけることはありません。
奢侈にふけらなければ金銀や米、銭を無駄にしないので、貧しくなることはありません。
諸侍が富めば自然と民への賦課は少なくなり、賦課が少なければ民が富みます。
民が富めば国は揺るがないので、一国で一万の勢を集められるでしょう。
国によっては二万にもなるかもしれません。

勢が多くなるばかりか、敵国に攻め入るにしても、財の心配がなくなるので、
どんな軍策でも運びやすく、また我が国に敵を引き受けて籠城するにしても、
食料がたくさんあれば城を落とされることはありません。
敵国へ謀略智計をめぐらすにしても都合がよく、智士勇士を召抱えるにも便利です。
それに、家臣たちの忠節忠功の程度を確かめて恩賞を与えるにしても、
財がなければ兵が勇むことはないでしょう。
ただ言葉だけで誉めそやすのは婦人のやり方です。

録をしっかり与えていれば、義士も死をいとわないと言うではありませんか。
漢の高祖は賢人を召抱えるためには財を惜しみませんでした。
だからこそ高祖が危機に陥ったときには、紀信が身代わりとなり高祖のふりをして楚に降り命を捨て、
周苛は城を堅守して楚に降伏することなく死んでいったのです。
高祖のように禄を惜しまずに忠臣に与えたいとどんなに思ったところで、
財がなければそれもかないません。
ただ項羽が兵士たちを愛したように、傷を負った者の血を自ら吸い出し、
手ずから薬を与えるだけでは、功を賞する財を惜しんでいるように見えてしまいます」


以上、テキトー訳。続く。

うーん、こういう章を読んでると、自分がお説教されてるような気持ちになってくるよね~_ノ乙(.ン、)_
主君を正しい道に戻さんがため、粘り強く諫言を繰り返す隆豊と、
くどくどしいお説教をじっと聴いている義隆って、どっちが辛抱強いんだろう。
ちゃんと聞くだけえらいよね、と思ってしまうが。
いやね、私も読んでて大変なんだ……故事部分とかほぼ漢文だし、
私の能力ではちょっと手に余ります(´∇`;)

今回ようやく隆豊さんのうぃきぺをのぞいてみたけど、
主君にこんな大説教かましてるから、義隆より年上なんだろうと思ってたらさ、
いやいや、年下だったね。
委員長キャラで年下……イイな、からかいたい←ダメ人間w

ところで、このお話は江戸時代初期の思想が反映されてると思うんだけど、
法や経済の考え方なんかは、ちょっと考えさせられました。
「古くからある法は、それが良かったからこそ用いられ続いてきた」ってのは、
言われて初めて気付くもんだね。
時代によって変えなきゃいけないこともあるのは確かだけど。
そんでまた「十七条の憲法」にここでお目にかかるとはwww
私ももっといろいろ勉強したくなってきたぞ! だが眠い!

てなわけで次回も続きだが漢文が乱舞してるので更新は遅くなるかもね!
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